京都大学 ウイルス・再生医科学研究所 免疫制御分野
生田研究室 Ikuta Laboratory
Institute for Frontier Life and Medical Sciences

免疫系の分化・維持・応答の分子メカニズムをサイトカインの視点から研究しています。

教授メッセージMessage

免疫系の構築と応答の分子メカニズムに迫る


生田 宏一 (Koichi Ikuta)

免疫系は、宿主と病原微生物の激しい生存競争の最前線で進化した結果、私たちの想像を越えた巧妙な制御機構をそなえています。したがって、免疫学は、感染に対する生体防御という医学的観点から重要であるのみならず、生命科学の研究対象としても、予期せぬ発見が続くテーマの宝庫といえます。

私たちは、サイトカインの一つであるインターロイキン7(IL-7) に着目し、免疫系細胞の分化・成熟・免疫応答の分子メカニズムを、遺伝子改変マウスを用いて追求しています。また、最近では、まだ実体がよくわかっていない免疫系微小環境の研究や、免疫系と内分泌系の相互作用、免疫系の概日リズムに関する研究も展開しています。これらの基礎研究から、医学・生物学における普遍的な原理・原則を明らかにすることが最終目標です。

私たちは、このような研究活動を通じて、次世代の医学・生命科学を担う若手研究者を育成することにも力を入れています。免疫学に興味をもち、新しいことに挑戦する意欲のある若い方々の参加を大いに歓迎します。