[Wntシグナル] 


 Wntは、分子量約4万の脂質修飾を受けている分泌性タンパク質で、線虫からヒトに至るまで、種を超えて良く保存されており、ヒトでは19種存在します。Wntは、初期発生、形態形成、幹細胞維持等の過程で生ずる、様々な細胞間相互作用を担うシグナル分子です。


 Wntによる受容体への刺激が、β-cateninタンパクの蓄積を介して、転写因子TCFの活性化をもたらす経路は、Wnt/β-cateninシグナル伝達経路と呼ばれ、最もよく解析されています(下図参照)。またWntシグナル伝達異常によるβ-cateninの過剰蓄積は、大腸がん、メラノーマ、肝がん等の発生にも深く関わっています。従って、Wntシグナル伝達機構の解析は、発生、形態形成、及び発がん機構の研究にとって、重要な課題となっています。


 私たちの研究室では、Wnt/β-cateninシグナル伝達経路のうち、受容体LRP6、アダプター分子Dvlの作用機構を、培養細胞そしてトランスジェニックマウスを用いて解析しています。

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