京都大学 ウイルス・再生医科学研究所 生命システム研究部門 組織恒常性システム分野

京都大学大学院生命科学研究科 高次生命科学専攻 細胞増殖統御学分野

豊島研究室

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生体の恒常性維持には、組織幹細胞・前駆細胞の増殖・分化制御が重要な役割を果たします。 本研究室では、幹細胞・前駆細胞の細胞運命を決定する分子機構を中心に、 組織の新陳代謝の仕組みについて研究しています。ライフステージ・ライフイベントにおける 体の生理変化に対する幹細胞・前駆細胞の応答機構と、組織・臓器の形態変化のメカニズムを解析しています。 体の恒常性を維持するための生体応答機構を1細胞レベルで理解し、医療への応用を目指します。

ニュース&イベント

最新の研究紹介

1) 皮膚拡張時における増殖能の高い表皮幹細胞の出現には血管が重要であることを発見

皮膚は、体の生理変化や体形変化に応じて拡張・収縮するダイナミックな臓器です。私たちは以前、急速に拡張する妊娠期の腹部皮膚において、表皮幹細胞から増殖性の高いTbx3陽性の基底細胞が出現することを報告しました。 本論文では、Tbx3+基底細胞が体表血管に依存して幹細胞性を維持する性質を持つことを明らかにしました。 また、Tbx3+基底細胞は足底部表皮などの増殖能が高い体表領域では恒常的に存在し、皮膚に張力負荷をかけることによっても血管依存的に出現することが分かりました。 これらの成果は皮膚の再生医療に貢献できると考えられます。

Ichijo et al., Science Advances 7(7), 2021 DOI: 10.1126/sciadv.abd2575

https://www.infront.kyoto-u.ac.jp/achievements/post-6472/

CRISPR Cas9遺伝子ターゲッティング技術における汎用型ドナープラスミドを開発

マウスとヒトのゲノム上でのオフターゲットを最小化した人工CRISPR/Cas9切断配列(Syn-crRNA-TS (Synthetic crRNA target sequence))をデザインし、 これをマルチクローニングサイト(MCS)の両端に配した汎用性の高いドナープラスミドpCriMGET (plasmid of synthetic CRISPR coded RNA target sequence-equipped donor plasmid mediated gene targeting)を開発しました。 pCriMGETシステムにより、遺伝子導入コンストラクトの作製や遺伝子改変個体樹立後の核型判定にかかる時間と労力ならびにコストを大きく削減することが可能となりました。

Ishibashi et al., Scientific Reports 10: 14120, 2020 DOI: 10.1038/s41598-020-70804-6

https://www.infront.kyoto-u.ac.jp/achievements/post-5777/

妊娠期に腹部の皮膚が広がる仕組みの一端をマウスで解明

妊娠期には、胎児の成長に伴って、母体の腹部の皮膚が急速に拡張します。しかし、そのメカニズムは不明でした。 今回、妊娠が進むとともに、皮膚の最外層にあたる表皮の奥に、表皮幹細胞を起源とする高い増殖能を持つ細胞集団が出現することを発見しました。

Ichijo et al., Nature Communications 8: 508, 2017 DOI: 10.1038/s41467-017-00433-7

https://www.infront.kyoto-u.ac.jp/achievements/post-2260/

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