生体組織の発生・再生における幹細胞分化,組織・器官の形態形成,リモデリングによる機能的適応などにみられる階層的な生命システム動態の理解を目指し,力学の観点に基づく学際的研究を進めている.特に,細胞・分子レベルにおける要素過程とそれらが形成するシステムとしての適応的ダイナミクスを理解するため,本研究領域では,「力学環境への適応性」と「構造・機能の階層性」に着目し,実験と数理モデリング・計算科学シミュレーションを統合的に組み合わせたバイオメカニクス・メカノバイオロジー研究を進めている.
研究テーマ
1) 生体組織の発生・再生における幹細胞分化,形態形成,機能的適応のバイオメカニクス
2) 力学環境に応じたリモデリングによる生体組織の機能的適応メカニズムの解明
3) 多細胞システムのダイナミクスから創発される組織発生・再生メカニズムの解明
4) 細胞の力学刺激感知・接着機構における力学−生化学連成メカニズムの解明
5) 生体分子・細胞システムと人工システムの融合ナノ・マイクロ機構の創製と医工学応用
図1:骨組織の機能的適応のバイオメカニクス
図2:形態形成ダイナミクスのマルチスケールバイオメカニクス
図3:生体分子のナノ・マイクロバイオメカニクス
図4:形態形成ダイナミクスのマルチスケールバイオメカニクス