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CRISPR・Cas9
エレクトロポレーション

以下の遺伝子編集を効率よく行うことができます。

crRNA1つで単純欠損(インデル欠損を期待)

crRNA2つで単純欠損(切った2箇所の間を抜く)

・ポイントミューティションの挿入(crRNA1つと40-60塩基のアームをつけた全長255塩基以下のドナーssODN

FLAGなどの短い配列の挿入(ポイントミューティションと同じ方法)

Floxマウスの作製(ポイントミューティションと同じ方法を2回実施)

 

Floxマウス作製について

1回目のエレクトロポレーションで片側にloxPを挿入後、loxPが入った雄マウスを使って体外受精を行い、得られた受精卵にエレクトロポレーションを行うことで狙った遺伝子の両側にloxPを挿入したFloxマウスを作製します。 

この方法はマウス作製までの時間はかかりますが、私達のところでは2021年6月までに4遺伝子座でFloxマウス作製の実績があります。一度に両方を入れる方法を何度がチャレンジしましたが、私達のところでは1回のエレクトロポレーションで2箇所のloxPを同時に入れてFloxマウスが得られた事は、今まで1回しかありませんでした。

 

〇方法

Cas9タンパク、ドナーssODNcrRNAtracrRNAあるいはsgRNAの入ったカクテルをマウス受精卵の前核にエレクトロポレーションで導入します。

およそ150個の受精卵にエレクトロポレーションを実施して、翌日2cell5腹程度に移植します。生後3週間程度でマウスをお渡しします。Floxマウス作製の2回目のエレクトロポレーションはおよそ300個〜400個の受精卵にエレクトロポレーションを行い、翌日 2cellを10腹程度移植します。

〇使用機材

型式:GEB15
品名: Genome Editor
製造元:株式会社ベックス(BEX CO.,LTD.)

と同社ディスポ電極を使用

 

〇電圧等

25Vプラスマイナス2回(3msec ON + 97msec OFF

〇参考文献

Hashimoto, M., Yamashita, Y., Takemoto, T. (2016).
Electroporation of Cas9 protein/sgRNA into early zygotes generates non-mosaic mutants in the mouse. 
Dev. Biol. 418(1), 1-9.

エレクトロポレーション実施にあたっては、理研BDR生体モデル開発チーム( https://www.bdr.riken.jp/jp/research/labs/kiyonari-h/index.html)にご協力いただきました。